2018年10月31日
「おみや」OB近況紹介! 「由比むつみ市場」訪問
「静岡おみやプロジェクト」第1回、第7回に参加され、
「桜えびごはんの素」「原藤グラタン」
などの人気商品を開発した原藤商店・原 藤晃さんが、
10月1日、地元・由比にオープンした「由比むつみ市場」
におじゃまし、お話しを伺いました。
コミュニケーションを鍵に 地域の食文化を将来につなぐ
由比むつみ市場 原 藤晃
おみやプロジェクトの仲間や地元の商店を誘って朝市を始め、回数も増えていくなかで、皆
が提供しようとしているこだわりの商品、こんなものが食べたい、と思うものを集めて、常設
で扱える場所を作りたいと考えました。
“地元の味”が消えている。
いまの世の中では、「食」に対しても利便性が主流のようになっていますが、画一化された、
そういう既製の味がどんどん当たり前になっていくことに、自分としては非常に危惧が高まっ
ていました。
本来は、土地ごとに、季節に合わせた味、その土地ならではのメニュー、味わい方というもの
があり、新鮮で質の良いもの、おいしく季節を感じられるもの、そんなところを受け持つ店をつ
くっていきたい。取り組みとしては、とくに新鮮味があるわけでもないですが、この地域には自
慢市のようなものもないですし、地のものへの愛着や回帰といった、潜在ニーズはあるのだろ
うと思っていました。
とは言うものの、結局のところ、「なくても成り立っていたもの」を一から始めようとしているわけ
で、非常に厳しいチャレンジではあります。
オープンしたばかりで、いまはまだ、“常連”と言えるお客さんが徐々に生まれつつあり、お客さん
のほうからも、どのようなものがほしいとか、このあいだのあれがよかった、といった声がかかる
ようになってきた、という段階。そういう声に応えながら、まだまだ、地元に対して、お客さんに対し
て、必要だと思われる店づくりの途上です。
どうやって、お客さんにとって必要な店になるのか。どのように期待感をつなぐのか。やりたいこ
と・できることと、求められることの差を、できる限り埋めていかなければなりません。
いま、この地域は、「特産品は強みでもあるけれど、大きな弱みでもあった」という状況に襲われ
ています。軌道修正が、すぐには難しい。自分自身も、「桜えび」というブランドを活用した商品開
発に取り組みつつ、それだけに頼らない準備をしてきたつもりでしたが、この状況は思っていたよ
りも数年早くやって来ました。
いまは、否応なく、現場を見、先を見て、知恵と努力を振り絞らなければならない局面にいます。
そういう環境が与えられているんだ、と思うしかありません。
そういうなかで、この「由比むつみ市場」では、「由比と言えば桜えび」とか、「〇〇の〇〇」という
ように、“名産”ということをウリにするわけではなく、定置網漁で由比漁港にあがったものを、日々、
そのまま総菜にして出すことが目玉になっています。
定置網漁は、「桜えび漁」とか「アジ漁」というのと違って、古くから行われてきた“待ち”の漁。その
日に揚がってきたものによって、店で扱うものも、柔軟に対応できなければなりません。たとえば、
今日は獲れたてのカマスのフライ、煮つけ、天ぷら。その前は、ブリの子供のイナダが揚がってき
たので、刺身。。。という具合です。
ブリは、イナダ→ワラサ→ハマチと、成長とともに、その時々の香り、味わいも全然違う。そういうと
ころを楽しみながら、地魚の知識も知ってもらったり、そんな、お客さんとのコミュニケーションが、
この店の核になるのだろうと思っています。
決して特別のものではないけれど、まずは、地元の人たちが喜んでくれて、「こういうものにお金を
使いたい」と思われる品揃えを充実させていくことです。「あそこはおもしろいものがあるから、覗い
でごらん」と言ってくれる、「縁」と「コミュニケーション」をきっかけに、週に何回、月に何回と、寄って
もらえる店への仕掛けづくりを一歩一歩やっていって、“地域性のある食文化”をもっと楽しんでもら
えるようになったらいい。
こんな趣旨で立ち上げた「由比むつみ市場」です。お近くへお越しの際には、ぜひお立ち寄りくださ
い! それから、こんな思いをご理解いただき、スポット販売にご興味をお持ちの事業者さんがいら
っしゃいましたら、ぜひご連絡ください!
「桜えびごはんの素」「原藤グラタン」
などの人気商品を開発した原藤商店・原 藤晃さんが、
10月1日、地元・由比にオープンした「由比むつみ市場」
におじゃまし、お話しを伺いました。
コミュニケーションを鍵に 地域の食文化を将来につなぐ
由比むつみ市場 原 藤晃
おみやプロジェクトの仲間や地元の商店を誘って朝市を始め、回数も増えていくなかで、皆
が提供しようとしているこだわりの商品、こんなものが食べたい、と思うものを集めて、常設
で扱える場所を作りたいと考えました。
“地元の味”が消えている。
いまの世の中では、「食」に対しても利便性が主流のようになっていますが、画一化された、
そういう既製の味がどんどん当たり前になっていくことに、自分としては非常に危惧が高まっ
ていました。
本来は、土地ごとに、季節に合わせた味、その土地ならではのメニュー、味わい方というもの
があり、新鮮で質の良いもの、おいしく季節を感じられるもの、そんなところを受け持つ店をつ
くっていきたい。取り組みとしては、とくに新鮮味があるわけでもないですが、この地域には自
慢市のようなものもないですし、地のものへの愛着や回帰といった、潜在ニーズはあるのだろ
うと思っていました。
とは言うものの、結局のところ、「なくても成り立っていたもの」を一から始めようとしているわけ
で、非常に厳しいチャレンジではあります。
オープンしたばかりで、いまはまだ、“常連”と言えるお客さんが徐々に生まれつつあり、お客さん
のほうからも、どのようなものがほしいとか、このあいだのあれがよかった、といった声がかかる
ようになってきた、という段階。そういう声に応えながら、まだまだ、地元に対して、お客さんに対し
て、必要だと思われる店づくりの途上です。
どうやって、お客さんにとって必要な店になるのか。どのように期待感をつなぐのか。やりたいこ
と・できることと、求められることの差を、できる限り埋めていかなければなりません。
いま、この地域は、「特産品は強みでもあるけれど、大きな弱みでもあった」という状況に襲われ
ています。軌道修正が、すぐには難しい。自分自身も、「桜えび」というブランドを活用した商品開
発に取り組みつつ、それだけに頼らない準備をしてきたつもりでしたが、この状況は思っていたよ
りも数年早くやって来ました。
いまは、否応なく、現場を見、先を見て、知恵と努力を振り絞らなければならない局面にいます。
そういう環境が与えられているんだ、と思うしかありません。
そういうなかで、この「由比むつみ市場」では、「由比と言えば桜えび」とか、「〇〇の〇〇」という
ように、“名産”ということをウリにするわけではなく、定置網漁で由比漁港にあがったものを、日々、
そのまま総菜にして出すことが目玉になっています。
定置網漁は、「桜えび漁」とか「アジ漁」というのと違って、古くから行われてきた“待ち”の漁。その
日に揚がってきたものによって、店で扱うものも、柔軟に対応できなければなりません。たとえば、
今日は獲れたてのカマスのフライ、煮つけ、天ぷら。その前は、ブリの子供のイナダが揚がってき
たので、刺身。。。という具合です。
ブリは、イナダ→ワラサ→ハマチと、成長とともに、その時々の香り、味わいも全然違う。そういうと
ころを楽しみながら、地魚の知識も知ってもらったり、そんな、お客さんとのコミュニケーションが、
この店の核になるのだろうと思っています。
決して特別のものではないけれど、まずは、地元の人たちが喜んでくれて、「こういうものにお金を
使いたい」と思われる品揃えを充実させていくことです。「あそこはおもしろいものがあるから、覗い
でごらん」と言ってくれる、「縁」と「コミュニケーション」をきっかけに、週に何回、月に何回と、寄って
もらえる店への仕掛けづくりを一歩一歩やっていって、“地域性のある食文化”をもっと楽しんでもら
えるようになったらいい。
こんな趣旨で立ち上げた「由比むつみ市場」です。お近くへお越しの際には、ぜひお立ち寄りくださ
い! それから、こんな思いをご理解いただき、スポット販売にご興味をお持ちの事業者さんがいら
っしゃいましたら、ぜひご連絡ください!
令和5年度「静岡おみやプロジェクト」始動!
令和4年度開発商品紹介⑥ 「PAKUNT」(こっそり栄養がとれちゃうシリーズ)
令和4年度開発商品紹介⑤ THE HIMONO(三保サーモン)
令和4年度開発商品紹介④ ネギトロボー
令和4年度開発商品紹介③ つんつん漬(きざみ)
令和4年度開発商品② シュークリームキット
令和4年度開発商品紹介⑥ 「PAKUNT」(こっそり栄養がとれちゃうシリーズ)
令和4年度開発商品紹介⑤ THE HIMONO(三保サーモン)
令和4年度開発商品紹介④ ネギトロボー
令和4年度開発商品紹介③ つんつん漬(きざみ)
令和4年度開発商品② シュークリームキット
Posted by 静岡おみやプロジェクト at 18:33│Comments(0)
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